はくさいのゴマ症
1/4カットはだいたい100円くらいでしょうか。
もしかすると1/2カットで100円で売ってるところもあるかもしれません。
産地によって値段が変わります。
今のところ、良い産地だと「まきがよくて」しっかりしており
良くないモノだとまきが悪くてちょっとスカスカ気味だったりします。
今だと漬物用とかお鍋用とか
八宝菜にも使われますね。
そんな白菜ですが
たまに葉に黒いゴマくらいのような点々がある場合があります。
ゴマ症と呼ばれます。
ポリフェノールの一種が固まったものです。
なので、白菜の栄養が偏ってるだけで、食べても安全性はあると言われてます。
漬物で売ってる白菜にもたまに見られます。
腐れとかではありません。
栄養や成長での障害で生理障害になります。
病気や害虫、腐れによるものではないので安全です。
成長時の環境によるストレスとか
土壌の栄養成分の欠如とかいろいろ説はあるようです。
ポリフェノールは野菜にも含まれており
他の野菜でも何らかの障害があるとき見られることが多いです。
病気・害虫・腐れでも黒くはなるのですがそれは部分的になり
広範囲に「パァーッ」と出るものはゴマ症になります。
原因は現在のところ窒素の過剰吸収だとされてます。細胞内に窒素が多いと減らそうとして水分を吸収すると細胞が膨らみ、それがストレスとなりポリフェノールが出るようです。
ただ見た目は良くないです。
返品に応じてくれるところもあるかと思います。
交換もしてくれるかもしれませんが
その店の白菜は他のもゴマ症のモノばかりかもしれないので
返金になってしまうかもしれません。
生産者の方でもやはり値打ちが下がってしまうので
ゴマ症を防ぐ努力はもちろんしております。
ゴマ症のような生理障害ばかりでなく
病気、害虫対策など
作物がちゃんと育つようにあらゆる努力はされてます。
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大根の中身が変色してる
それで外見ではわからないが、切ったら変色していることもあります。
その場合は多くは返金・交換に応じてくれますので
気軽に申し出てください。
基本、大根は生育に関して
「ホウ素要求度が高い作物」です。
生育時、ホウ素が欠乏すると中身の変色を招きやすいです。
中が赤褐色(茶色)
赤芯症といいます。
生育後半に地中の温度がが22度以上の日が続くとなりやすいそうです。
辛味、苦味が強く食味が落ち、ホウ素欠乏症があるとさらに起こるようです。
赤いのはポリフェノール。
中が青い
青あざ症
油心症
青変といいます。
こちらは25度以上の日が続くとなりやすいそうです。
青いのはブルーベリーで有名なアントシアニン。
水晶現象
普通の大根を買ってきて
冷蔵庫で保存していてもなってしまうようです。
水晶のように透明~紫色。
大根の持ってる成分が化学変化することによってこうなるのでしょう。
中が空洞
温度・水分・肥料のバランスの崩れで起こり
成長不良によりなるそうです。
ス入り
中心部がスポンジ状。
収穫が遅れたものに多い。
この部分だけ生育が遅れてしまった結果。
肥料のやりすぎでも起こる。
以上は生理障害。
ウィルスや虫、菌などの病気と違うので
変色した部分の安全性には問題は無いようですが
気持ちのよいものではないので
交換・返金したほうが良いでしょう。
また味もよくないので
こうした部分は食べないほうがよいでしょう。
中が黒い
ホウ素欠乏による生理障害か
黒斑細菌病という病気。
ホウ素欠乏の場合褐色気味。
黒い部分を除けば使えるようですが
これも交換・返金したほうが良いでしょう。
病気によるものであれば
黒い部分は食べてはいけません。
お客様にとって交換・返金はなかなか面倒ですが
売る側にとってはかなり勉強になるので、どうか店にお申し出ください。
お店のほうでも、お客様に面倒をおかけてすみませんということで
お土産もつけてくれるはずです。
これだけ面倒なことをして
交換・返金だけしかしないなら
次回このようなことがあったら
「もうこの店行かないかな」
と思っちゃいますよね。
夏はこのような障害がそこそこあるので
一本で買うよりは
半分に切ったものをよく見て買ったほうがよいかと思います。
ダイコンの赤心症など根部の障害(リンク集)~農研機構
相談事例集② ◆野菜とその加工品◆~農林水産消費安全技術センター
りんごを切ったら茶色かった
今、出回ってるりんごは冷蔵庫などで貯蔵してあるものです。
だから今お店に並んでるものは
産地で機械などや抜き取りでチェックはされて
悪いものは出さない努力はされているのですが
全部が全部わかるものではなく
中身を切ってみないとわからないものもあります。
芯が黒かったり
中が茶色く溶けてたり
切ったばかりなのに、切って数時間後くらいに茶色くなったものみたいものとか
中が空洞のもあります。
みんな自然のもので毒性はないので
安全性はあるといわれます。
悪い部分をとってしまえば食べられますが
ほとんどのお店では
返金・交換に応じてくれるので
お手数ですが返金・交換してください。
申し出ていただいたほうがお店のためにもなります。
一番目の画像が切ってすぐなのに放置してあったりんごみたくなってるものです。
これは内部褐変です。
りんごは長期間放っておくと切ってすぐでも茶色くなることがあります。
品質を落とさないように貯蔵しているのですが
これが何らかの理由で早まったものです。
2番目が茶色く溶けてます。
これは蜜褐変です。


今、日本では「蜜入りりんご」がもてはやされてます。
こうした蜜は12月頃、りんごの果肉に吸収されてしまうのですが
吸収できなく残ったものがこうした障害を起こしやすいようです。
りんごの蜜はソルビトールという糖の一種。
光合成によって果肉に送られてきたソルビトールは、霜などの寒さにあたると蜜になります
一番目の画像のように
切ってすぐなのに酸化してるようなりんご
ポリフェノールが、活性酸素によって、酸化することで褐変するらしいです。
岩手大学の葛西研究員が調べたところ
褐変を助長するみつ部分は、みつがない部分に比べて活性酸素量が多かった。逆に活性酸素の働きを抑制するアスコルビン酸などの抗酸化物質は量が少なく早く消耗してしまい、長期貯蔵の途中でポリフェノールが酸化しやすい状態になっていた。
ということ。
高温の年に起こりやすく
早めの収穫をしてるところもあるようです。
また炭酸ガス障害といって
りんごの出す炭酸ガスがたまることにより
一番目の画像のようになることもあるらしいです。
青果担当者から見たら
入荷が終わりに近づくにつれてこのようなものが見かけられます。
サンふじの段ボール入りが終了する4月頃。
青果担当者としてはなるべく早く「ふじりんご」に切り替えたいです。
ふじりんごはその後発泡スチロールで入ってきます。
そしてふじりんごが終了する6月末~8月。
去年の秋にとれて
貯蔵されて出荷するものですから
気をつけたいものです。
2番目の画像のように
茶色く溶けてるりんご。
これは吸収されずにのこっていた蜜が
茶色くなったものです。
また芯が黒いこともあります。
芯カビ病であることもあります。
カビのように黒くパサパサしてるものであれば、そうかもしれません。
黒い部分だけとってしまえば
食べられるようですが
私のところではこのようなものでも
返金・交換いたします。
花のときに
ガクにカビが入り込んだことが原因のようです。
つるが割れてたり中が空洞の部分があったりする場合もあります。
生育中の土壌水分の急激な変化と
急激なりんご自身の肥大によりりんごの皮がついていけずに
なる場合があります。
ずいぶん
「私のところではこのようなものでも返金・交換いたします」
と書きましたが
「たいていのお店でも返金・交換いたします」
と同意だと思っていただければありがたいです。
切って「中が茶色だった」というわけですから
りんごが切ってある状態でもOKです。
ただしレシートが必要です。
担当者側からしたら
「いつ買われたりんごか」
「本当にウチの店で買ったりんごなのか」
という点が大事です。
参考URL
鳥取生協
岩手大学葛西研究員の論文
リンゴ「ハックナイン」の内部褐変と貯蔵期間~中央農業試験場
メロンの苦味
たまにメロンに苦味があるとの苦情をいただきます。
もちろん私のところでは(ほとんどのお店では)返品・返金は可能です。
それから舌先で「ピリッ」と電気が走るような感覚というのもあります。
喉がかゆくなる方もいます。この場合は瓜にアレルギーを持ってる場合があります。
まず苦味について。
まだメロンが若すぎたり
熟成しすぎたりするメロンに発生するようです。
その苦味の成分が「ククルビタシン」(エラセリン)というステロイド。
瓜類特有の成分です。
多量に摂取すると食中毒事例もあるそうです。→ ククルビタシン~wikipedia
それが若かったり熟成しすぎたりすると出てくるようです。
メロン本来の物質なので安全性には問題はないといわれてます。
しかしこのようなものでも交換・返金に応じてくれるお店は多いです。
若かったり熟成しすぎたりするものでもおいしいものはありますが
生育時の天候不順(水分不足・低温ストレス・夜間の急激な気温低下・過湿・過乾燥)で
このようなものが発生するようです。
ククルビタシンはヘタとシリに多いので
カットするときはここを切ったほうが良いです。
しかし、ククルビタシンは強いとナイフについてたのが
他についただけで苦くなる場合もあるようです。
栽培現場ではククルビタシンが多くなることはまだわかってないので
抑えることはまだ難しいようです。
熟成するとククミシンという分解酵素が増えてきます。
このククミシンはタンパク質分解酵素で
よくメロンにハムを添えたりしますが
ハムなどをやわらかくします。
このククミシンを多量にとると口の中がピリっときます。
ククミシンは消化も助けるので
食後のデザートとしても最適です。
「ピリッ」と電気が走るような感覚
熟成しすぎて
エタノール、酢酸エチル、炭酸ガスなどの揮発性の刺激物が生成されたからです。
もちろん交換・返金に応じてくれるお店は多いです。
これも安全性には問題ないといわれてます。
病気によるものもあります。
バラ色カビ病というのがあります。
部分的に青くなってます。
変色してる部分だけ取り除けば
残りの部分は大丈夫ということですが
もちろん交換・返金に応じてくれるお店は多いです。
これも苦味がありまして
メロンのヘタに多く含まれてるククルビタシンが
カビへの防御反応で多くなり
苦味が増します。
このような味が殺虫剤や農薬ではないかと思う方もいらっしゃるようですが
それらは苦味やピリっと感じるものではないようですのでご安心を。
またメロンの香りの成分はテルペンですが
これは抗癌作用があるらしいです。
参考URL
ククルビタシン~wikipedia
ばら色カビ病~農業IT研究プロジェクト
メロン~日本青果物輸入安全推進協会
コープこうべ
コープやまぐち
メロンの果実内腐敗病~北海道病害虫防除所
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