野菜の苦味とえぐ味の原因アク抜き
たいていは野菜の「アク」が残ってると苦味を感じます。
調理する時は充分に「アク抜き」をしてください。
大根の辛い方。根のほうですね。葉のほうは甘いです。
この根の部分は加熱すると苦味が出ることがあります。
また栄養不足の大根は苦いことがあるそうです。
えぐ味という言葉があります。
苦いとはちょっと違います。
アクの強い野菜を食べた時わかると思いますが
アクが唾液に反応してピリっとくる感じでしょうか。
アクが残ってるとえぐ味を感じる野菜としては
たけのこ
アスパラ
ほうれん草
春菊
里芋
があります。
これらはシュウ酸、ホモゲンチヂン酸からきてます。
里芋のチロシンにホモケンチヂン酸が含まれてるのですが
チロシンはドーパミンやノルアドレナリンの前駆体になるため「やる気」「集中力」に効果があるとされてます。
竹の子の水煮についている白い粉状のものがチロシンですね。
だから、ある程度含まれていたほうが良いとも考えられますが
シュウ酸はカルシウムと結びついて結石になりやすいので
充分にアク抜きはしたほうが良いです。
野菜のアクは水に溶けやすいです。
大根、竹の子、アスパラ、里芋は
米ぬか、米のとぎ汁があればさらに良いですが
お湯でも充分にアク抜きができます。
ほうれん草、春菊は塩水で。
たまに、ほうれん草の葉に白い粉が付着してることがありますが
シュウ酸であることがあります。
また多くの野菜は硝酸を含んでます。
これもアクを感じます。
こちらも発がん性を指摘されてますが
同時に抗がん作用があるとされてます。
作用によってそうなるようです。
苦味を感じる野菜としては
トマト
きゅうり
これらの苦味は
アルカロイドです。
アルカロイドは毒性があったり関節炎に効果があるとされたり言われますが
通常トマトに含まれてる分には大丈夫だとされてます。
このアルカロイドも水に溶けやすいので
水にさらしておけば抜けます。
きゅうりは窒素肥料が多すぎたり
成熟時、高温で乾燥してると苦くなるようです。
肥料を少量ずつやればよいのですが
一気にやったりするとこうなるようです。
トマトのアルカロイドも実に含まれており
成長とともに減少していき苦味がなくなるのですが
成長時、温度が低下すると苦味が残ったままになるときがあるようです。
渋味を感じる野菜としては
なす
ハス
うど
長芋(山芋)
さつまいも
じゃがいも
ごぼう
これらはポリフェノール系のタンニン。
酢水につけると変色を防ぎます。
タンニンも抗がん性があるといわれます。
こうしたアクには発がん性が指摘されてるのもありますし
逆に抗がん性の効果があるとされてるものもあります。
またキャベツや小松菜などのアブラナ系の野菜は
石油や薬品のような臭いを放つときがあります。
辛味成分であるイソチオシアネートが何かのきっかけで分解され
ジルチルサルファイドという物質が発生し石油のような臭いがしてきます。
この場合なら野菜由来のものですので食べても安全なようです。
おいしいメロンの見わけ方
「この前買ったメロン、おいしかったよ」
と言われればうれしいのですが
「苦かった」
と言われることもあります。
ウチではあまり売らないのですが
かなり安いメロンは苦いことがあります。
当ブログのメロンの苦味にも書きましたが苦味にはいろいろあります。
メロン自身がもともと持ってるもので安全ではありますが、
よほど味が悪ければ返品に応じてくれるお店もあると思います。
部分的に苦味がある「ばら色かび病」という事例もあります。これは皮の薄いタカミメロンやアムスメロンでみかけるようです。
店側としては「安く売ってるのに、少し味が悪いだけで返品されたら商売成り立たない」ということもあります。
「あまり甘くない」程度なら「安いので・・・」と言い訳できるかもしれませんが
しかし、「苦い」というレベルなら、返品はできると思います。ウチは応じてます。匿名ブログなのでどことは言えませんが。すみませんです。
簡単に言えば
高いメロンはおいしいです。
お尻の方があまりブヨブヨしてないもの。
良いメロンでも過熟するとピリっという味がしてきます。
あとピークを過ぎた産地もおいしくなくなります。
茨城のメロンは5月~6月
千葉のメロンは5月~7月
山形のハウス物のメロンは6月中旬~7月中旬
山形のトンネル物は7月~8月上旬
山形は庄内メロンのブランドがあります。
青森は7月~8月
青森はアーバンデリシャスやデリシィメロンなどがあります。
過ぎてもおいしいものもあるにはあります。
おいしいメロンの選び方としていろいろあると思います。
網目が良いもの。
これはちゃんと成長していることをあらわします。
お尻の柔らかさで熟しているかどうかがわかります。
少し柔らかいくらいが良い。
しかし、お店によって「触られると傷む」ので触らないで下さいというお店もあるかと思います。
そういう時はお店の人に「ほどよく熟しているもの」「今すぐ食べられるもの」「3日後、お客が来るので」と聞いてみましょう。
適したのを選んでくれると思います。
しかし、激安で仕入れたのは苦いものがありがちで
そのようなメロンを上記のように見分けたり選んだりしても結果は同じです。
だから私がおすすめする見分け方としては
値段が安すぎないもの
あまりおいしそうなメロンがその店になければ、他の店に行くしかありません。
安物しか置かない店もあるかもしれません。
安いメロンもたまにはうまいものがありますが
大体はちょっと薄味か
たまに苦かったりします。
産地のピークが過ぎた時期でないもの
ピークを過ぎた産地のものは
安くなり、味も薄くなっていきます。
関東では熊本、茨城、千葉、山形、青森、北海道のものを多く見かけると思います。
上記の表を参考にしてみてください。
しかし良い産地ですと、ピークを過ぎても少し味が落ちるくらいでもまだ充分においしい産地もあります。
この場合ですと「安くなって、ちょっと味が落ちたけど、まだまだおいしいメロンね」という場合もあります。
とにかく甘いのが好きな方は「赤肉メロン」なら大体満足していただけるかと思います。
そこそこな値段でもおいしいのですが、やはり赤肉でも激安なものは苦いことがありました。
それはお客様で返品された方もいましたし、市場へ返品したこともあります。
それ以上に陳列されてあっても売れませんでした。やはり見た目がおいしそうではなかったかもしれません。
以上をクリアしてから「おいしいメロンの見分け方」である、網目とか熟度とかを見ましょう。
- 関連記事
-
- 今、おすすめのメロン2014.5
- おいしいメロンの見わけ方
- おすすめメロン2014.6
- 熊本産メロン
- メロンの旬
苦味の成分
野菜だとククルビタシン
果物だとナリンジン
ククルビタシンは瓜系のもの
きゅうり、かぼちゃ、メロンに含まれてます。
最たるものはゴーヤ(ニガウリ)ですね。
未熟だと苦味を強く感じることがあります。
ナリンジンはグレープフルーツなどの柑橘系に含まれてます。
グレープフルーツ自体、ちょっと苦味があります。
ナリンジンは胃を刺激して食欲を増進させるためにチューイングガムなどに添加物としても使用されてます。
グレープフルーツには他にリモノイド(リモニン)やノビレチンという苦味成分もあります。
自然の物質なので食べても危険性はありませんが
過剰な摂取はよくないです。
苦いなと思ったらそれ以上は食べないほうが良いでしょう。
中毒の事例もあります。
それくらいでしたら何の問題はありません。
かえって、ククルビタシンとナリンジンは抗ガン作用もあるといわれてます。
ビタミンCも栄養成分だが、過剰摂取は良くないことと近いと思います。
かぼちゃが苦い
そういった苦情はたまにあります。
理由としては
①部分的に腐ったかぼちゃの腐ったところを取り除いた良い部分
②輸入物でよくみかけられる未熟なもの
③南瓜の種がある「わた」の部分が入ってる
だと苦いことがあります。
あと、国産のものでも水分が多いと少し苦味を感じることがあります。
かぼちゃも瓜の仲間で
苦いメロンとかきゅうりとかありますが
あれもククルビタシンによるものです。
かぼちゃもへたのところや、皮の付近、また、未熟なものによくでるそうです。
食べてしまっても危険性はありません。
なんでもそうですが過剰摂取だと危険性はあります。
ククルビタシンを過剰に摂取すると食中毒の危険性はあります。
苦い時点で食べるのをやめたほうが良いです。
売る側もちょっとだけ腐ってるかぼちゃだと
その部分を切り取ってよい所は売りたい気持ちがあります。
しかし、よい所も味はよくないので
青果担当者としても腐ったかぼちゃは返品するべきです。
お客様の方でも苦かったら
煮てしまっても
レシートがあればほとんどの場合返金・交換できます。
たいていのスーパーならできると思います。
「南瓜を煮ても苦かったので返金したい」で大丈夫でしょう。
店側も確認したいかもしれないので
煮たものでも現物・レシートがあれば交換もできます。
気軽に問い合わせてください。
| HOME |
- 2020/01 (1)
- 2019/09 (2)
- 2019/08 (3)
- 2019/06 (1)
- 2019/05 (4)
- 2019/02 (5)
- 2018/10 (4)
- 2018/05 (11)
- 2018/02 (1)
- 2017/12 (3)
- 2017/11 (9)
- 2017/10 (6)
- 2017/09 (4)
- 2017/08 (1)
- 2017/07 (1)
- 2017/03 (1)
- 2017/02 (2)
- 2016/12 (3)
- 2016/11 (5)
- 2016/10 (10)
- 2016/09 (6)
- 2016/08 (2)
- 2016/07 (2)
- 2016/06 (9)
- 2016/05 (7)
- 2016/04 (14)
- 2016/03 (3)
- 2016/02 (18)
- 2016/01 (2)
- 2015/12 (17)
- 2015/11 (13)
- 2015/10 (10)
- 2015/09 (1)
- 2015/08 (1)
- 2015/06 (6)
- 2015/05 (3)
- 2015/03 (5)
- 2015/02 (15)
- 2015/01 (9)
- 2014/12 (1)
- 2014/11 (16)
- 2014/10 (28)
- 2014/09 (34)
- 2014/08 (21)
- 2014/07 (26)
- 2014/06 (23)
- 2014/05 (22)
- 2014/04 (20)
- 2014/03 (11)
- 2014/02 (7)
- 2014/01 (15)
- 2013/11 (5)
- 2013/10 (18)
- 2013/09 (16)
- 2013/08 (10)
- 2013/07 (13)
- 2013/06 (15)
- 2013/05 (7)
- 2013/04 (2)
- 2013/02 (2)
- 2013/01 (2)
- 2012/12 (9)
- 2012/11 (6)
- 2012/10 (7)
- 2012/09 (3)
- 2012/08 (2)
- 2012/07 (8)
- 2012/06 (11)
- 2012/05 (2)
- 2012/03 (1)
- 2012/02 (4)
- 2011/12 (6)
- 2011/11 (15)
- 2011/10 (6)