幸水、豊水、新高、あきづき(秋月)、にっこり、彩玉の特徴とお客様への勧め方

いろいろな種類の梨がでてくる時期となりました。
以前は
幸水にはじまって
豊水、新高(にいたか)とだいたいくるものでした。
そして最後に新興(しんこう)梨。
最近では豊水の後あたりでいろいろな種類を見かけます。
まずは「あきづき」
栃木だと「にっこり」
埼玉だと「菜玉」
店にいても
「みんなどう違うの?」と聞かれます。
お客様も硬い梨が好きだったり
酸味のある梨が好きだったりいろいろいます。
お客様の好みに合わせた「勧め方」が必要です。
たとえ店に「豊水」しかなくても
特徴を言わねばなりません。
一種類のものを説明するのには表現しにくいですが
二種類の物を説明するのは簡単です。
例えば幸水と豊水。
この二つは結構対称的です。
幸水は甘みが強く、肉質も柔らか
日本の梨の中でオーバーに言えば西洋梨に近いとも言えそうです。
豊水は甘みもありますが酸味もあり、シャキシャキした肉質。水分も多い。
豊水の後、以前は新高が出てました。
豊水より酸味が少なく
硬めで外見もごつごつ
芳醇な味わい
芳醇というのは
これまたオーバーに言えば
紅茶のような感じ。
ぶどうで言えば
甲斐路が芳醇な味わいだと思います。
新高は戦前に作られた梨で
その名も
戦前日本で一番高かった山の
「新高山」から来てます。
そして「あきづき」
秋月という名のように
月のように丸い。
親が
「新高×豊水」と「幸水」
なのでよいところ全てどりかもしれません。
新高の芳醇な味わい
幸水のような酸味の無い甘さ
豊水のようなシャキシャキと水分
幸水のような甘さの豊水ともいえます。
にっこりと彩玉
両方とも
豊水と新高が親ですが
同じものを
栃木で「にっこり」と言ったり
埼玉で「彩玉」と言ったり
するものではありません。
それぞれ別に開発されたものです。
でもお客様へ勧める言い方としては
同じようになってしまいまう。
実際食べても味が違うんですが。
基本豊水のような水分とシャキシャキで
豊水のような酸味が少なく甘みが前面に出ており
新高のような芳醇さ
という感じです。
幸水より前に「新水」というのもありました。
幸水に似た感じがします。
今はあまり見かけませんね。
あと新高の後に「新興」があります。
これは貯蔵で新年のギフト用としても売られてます。
良いものはかなり甘かったですね。
貯蔵とは思わせないくらいです。
そしてtwitterでお世話になってる方から
「晩三吉」との声がありました。
わすれてましたねえ。
こちらも安いのはそこそこですが
それなりの値段のですと
すばらしい味わいです。
かなり甘くてしゃきしゃきしてます。
今だと売場にいろいろな種類の梨が置かれてるお店もあるのではないでしょうか。
それぞれの違いをはっきりさせ
少しでも多くのお客様に対応したいところです。
切ったら梨の中身が茶色かった。外見は大丈夫なのにということの原因
確かに外見はきれいな色や形をしてるのですが
中身が茶色かったり、黒色であったり、茶褐色であったりする部分があることがあります。
滅多にはないことなんですがね。
傷んでない部分を食べても、言った通り「うまい」と思います。
これは高級な梨にも起こりえることで
「規格外品」でも、「この梨は芯が茶色に変色してます」と最初にことわりがない限り返品の対象になると思います。
「原因」と「食べられるか」と「返品・返金できるか」を話していきたいと思います。


原因としては3つあります。
病気、虫害、劣化
普通の人からみたらどれにあたるのだか
区別がつけにくいと思います。
病気と虫害の違いは
虫害の方が、糞や虫の死骸など「ジャリジャリしたもの」があるという点。
劣化は全体的にうっすらと茶色になる。
という感じでしょうか。
病気というはの「芯腐れ病」。
胴枯病菌によって引き起こされます。
たまに芯かお尻の方から汁がでてきて発見されることがあります。
生産者の方なるべく発症しない栽培や
発症部分を切り取ったりする対策をしてます。
虫害は2つあります。
果肉の外から入り込む。
花の状態から入り込み残ってしまう。
外から入り込む「シンクイムシ」については
拙ブログで紹介済みです。
よくみると穴があいてたりするので
これは防ぎようがあります。
劣化。
これは店側で「売れ残った」か
お客様で放置されたか。
これは外見でわずかにわかります。
ちょっと「しなっ」としてる。
外見はイタミとか腐れはないですが
中を切ると、切ったそばから
「切って放置したら薄茶色になった」
という状態になってます。
花の状態から入り込み残ってしまうものは
梨を複数個買ったうち、大概一つくらいしかないと思います。
たとえば1箱かったら「ほとんどそうだった」というのは
病気かシンクイムシだと思われます。
病気といっても、一つの木の梨全部が発症したり
部分的に発症したりとかあります。
ムシクイも同様。
だから普通の人ですと、どれが原因だかわかることは難しいです。
さて、食べられるか
でも、まず発見したら「返金・返品」するのが賢明です。
黒色や茶色い部分は食べない方がよいです。
そうでない部分は、今のところ食べたら被害があった報告は聞いてません。
黒色や茶色い部分を食べたら、
それは虫や病原菌を食べたことと同様なので
どうなのかは虫や病原菌の専門家にゆだねるところであります。
ただ茶色いというのは梨のポリフェノールがあらわれたということで
梨の茶色い部分に限ってみれば、梨の成分であるポリフェノールです。
返品・返金できるか
買って次の日くらいなら大体できると思います。
「昨日買った梨なんですが、外見は大丈夫でしたが切ったら芯が茶色かったので返品したいのですが」
といえば大体応じてくれるはずです。多くのお店ではこのように対処してるはずです。
ただ担当者によっては
「茶色くない部分は大丈夫ですよ」という人もいるかもしれません。その時は
「茶色いの嫌なので返品してもらいたいです」と言いましょう。
それでも応じなければ、違う段階に移行せざるをえません。
でも基本、応じてくれるので安心してください。
ただ、日数が経つとちょっと微妙になってきます。
そのときは「涼しい所で保存したか」が決め手になってきたりします。
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