南水梨

主に長野でとれる中生種の南水梨。
特徴は「甘い」。
他の梨に比べてかなり甘みを感じました。
梨にしてはトロリとした甘みです。
幸水・豊水が糖度12度くらいのところ
南水は14度くらいあります。
私が食べたのは、ちょっと安物でしたが
糖度13度ありました。
今、梨は酸味がある「新高(にいたか)梨」が中心なので
余計トロリとした甘みを感じました。
酸味のある梨が好きな人にはちょっと甘すぎるかもしれません。
甘い梨が好きな人にはかなりおすすめです。
この梨のうたい文句に「他の梨が食べられなくなる」とかもありますが
甘い梨好きな人はこの梨に夢中になるでしょう。
「新水」と「越後」のかけあわせです。
南信農業試験場により1990年に品種登録されました。
この試験場の「南」と付近の南アルプスの名から名前をつけられました。
新水は梨の中でも早く登場する品種です。
この新水は長野県で栽培すると他より大きく実るそうでした。
また越後は貯蔵に優れてるそうです。
まだ実験段階の頃
新水は早生品種なので
南水(実験段階では違う名前)の出来を8月下旬頃調べたら
まあまあの出来でした。
実が300gくらいで糖度13度、食味は良~良上。
しかし、物足りなく実が落ちるまで待ってたところ
9月下旬の段階で実が350gくらい、糖度14度、食味は極上。
これで品種登録への道が開けました。
9月下旬から出荷され貯蔵により1月くらいまででまわります。
糖度14度以上のものには「太鼓判」というグレードをつけ
見た目が良くなくとも糖度14度あるものには
「優等生」とつけられてます。
また16度以上あるものもあるようです。
梨の虫食いとその見分け方
いろいろ原因があるのですが
シンクイムシという虫害の可能性もあります。
目に見える小さな虫で1cmいかないくらいのものがいるかもしれません。
放っておくと皮の外に出てくることもあります。
芯の方も食い荒らされてることもあります。
シンクイムシにやられてる梨は見分けがある程度できます。
梨の皮に小さい穴があいてたり
茶色い小さなアザのようなものがあったりします。
小さい穴が小さすぎて見過ごすこともあるかもしれません。
青果担当者はよく見ないといけません。
穴があいていて虫の糞とかがついてるものもあります。
1個そうだと、他のも良く見たほうがよいです。
虫が食べた場所を除き
ほかの部分は食べたという話はよく聞きます。
今のところ虫に毒性があるという話は聞きません。
しかし、大体のお店で返品可能だと思います。
幸水梨おすすめの産地2014
値段もちょっと下がってきて
だいぶお手軽な値段になってきたと思います。
でも例年よりほんの少し高い気がします。
そんな幸水梨もそろそろ終わりに近づき
豊水梨へと向かいます。
幸水梨はいろんな産地のを食べてみました。
やはり値段なりに
高いものがおいしかったですね。
お客様が選ぶ時
一つのお店でおいしい梨を見分けるのは難しいと思います。
いろんなお店を巡ってよい梨に当たることになります。
一つのお店に出てる梨は
だいたいどれも同じです。
バラ売り、2個入り、4個入り、6個袋とあり
それぞれが違う産地の可能性があるので
これだけいろいろ置いてあれば
一つのお店でもその売ってる形態(専門用語的にSKU)によって
味が違うかもしれません。
またこだわりで良い産地のを売ってる店もあると思います。
バラ売りが2種類あって
安い産地のものと
味の良い産地のものとで。
どこの県の産地のが良いかというのは一概に言えないです。
同じ県の中で
また安い産地もあれば高い産地もあります。
味が普通な産地もあればよい産地もあります。
ただ平均的に言うと
関東では
千葉産がおいしかったですね。
さすがは、ふなっしーのお膝元であります。
そして埼玉・茨城産
栃木産は味はそこそこですが安い。
だいたい味が値段に反映されてるので
損することはないと思います。
栃木産だって、おいしい産地があり
それなりの値段のもありますが
平均的にでまわってるものでは、ということです。
ただ、これが売り場でどういう値段がつけられているかはわかりません。
安い産地のものが高い産地の価格にあわせて売られてるかもしれないし
目玉商品として
安い産地のものをさらに安く売ってるかもしれません。
幸水梨がお手ごろになってきました。

幸水梨はハウス物では早いところで6月頃から
大体の地域でも7月頃からでまわってます。
ハウス物は大体甘いですね。梨に限らず何でも。
しかし、ハウス物でもそこそこ安いのは、そこそこな味です。
幸水梨もだんだんと露地物が出てきました。
ちょっと食べてみたのですが、まあまあでした。
まだこれから糖度があがっていきそうです。
露地物は
小さいものなら2個300円くらい
中玉クラスで2個400円くらいで売ってるところもありそうです。
試食で梨をお客様に食べてもらっても
「あまいね」とは言ってくれてます。
幸水は糖度12度は欲しいところですが
今回計ったのは10度程度。
食べたい方は「今の時期はまだこんなもんだろう」と納得していただいて食べてもらえてると思います。
実際、幸水はまだそんなに売れてないです。
お客様もわかってらっしゃるのですね。
「まだ今の時期はあまり甘くないだろう」と考えていらっしゃるのでしょう。
私の方でも大々的に陳列しておりません。
お客様が「そろそろかな」というのと
担当者が「うまくなったので大きく陳列するか」
の両方が合致した時点で売れてくるのだろうと思います。
目立つところにちょっとだけではなくて
目立つところに「ばーん」と幸水が陳列されていたら
そろそろ「買い」だと思います。
ウチでは8月に入ってからかな。
ウチと他店では状況が違い
他店で取引している市場の露地物はうまいかもしれません。
他店の方が幸水を大きく陳列していたら
それはうまいのかもしれません。
あるいはそうではないかもしれません。
他店のことはわかりませんのであしからず。
また、ウチに次に入ってくる梨の産地が
前回と違ったら状況が変わるかもしれません。
ここのところウチには
福岡産や佐賀産や茨城産が入ってきてます。
これら以外でもとれてるのですが
上記以外の産地のが来たら、また味をみなくてはいけません。
はたまた上記の産地のでも味が変わってるかもしれません。
微妙な時期です。
梨の保存方法
保存に困ると思います。
ということで今回は梨の保存方法。
二十世紀梨はどちらかというと常温で保存してください。
冷蔵庫に入れても良いのですが
冷暗所においておくのがベスト。
幸水梨・豊水梨は
冷蔵庫に水分を飛ばさないように入れておけば
一週間くらい持ちます。
水分をとばさないようにするのは
新聞紙でくるんだり
ラップでくるんだりしておきます。
冷蔵庫に入りきらないのなら
冷暗所でも大丈夫ですが
少し早めにお召し上がりください。
新高(にいたか)梨はさらに持ちます。
冷蔵庫に入れておけば2週間から1ヶ月持つかもしれません。
でもなるべくお早めに。
新興(しんこう)梨はさらに持ちます。
貯蔵用の梨で
ご贈答用にお歳暮に使われることもあります。
結構持ちますが持たないのもあると思います。
値段が高いものはかなりうまいです。
長い間おくと中が痛んでくるのもありますが
一日やそこらで痛んできたら
返品を受けてくれるお店は多いはずです。
お店に出ていた時点で痛みはじめてるものかもしれません。
家に帰って暑いところに置かず
涼しいところに置き、その後冷蔵庫に入れたのに
一日やそこらで痛んだものは返品をうけてくれる可能性は高いです。
もともと冷蔵庫で一週間は持つものですので。
また梨を切って放置しておくと
りんごのように褐色になってきます。
梨に含まれてるポリフェノールの一種、タンニンがひきおこします。
褐色になるのをふせぐのに最適な方法は色々ありますが
やはり塩水につけておくのがベストだと思います。
こうして冷蔵庫で冷やした後に食べると
おいしさが増します。
梨の甘み成分である果糖は冷やすと甘みが増すようです。
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